【ストレージ】Raspberry PiでHDDを使用したNASを構築し、共有サーバを作成しよう。

低消費電力かつ、コンパクトなラズパイを使用したNASを構築したいと思ったことはないだろうか。
私はPCにストレージを増設するのが億劫になってきたためNASを構築したいと思った。
しかし、Raspberry Piで使用できるNASの有名どころには二種類ある。
それがsambaとOpenMediaVaultだ。
今回はCUIではなく、操作性も考えてGUIで使用できるOpenMediaVaultでNASを構築する。
事前注意
OpenMediaVaultは無線LAN(Wi-Fi)ではインストールに失敗する。
なぜなら途中で無線LAN機能が消されてしまうため。
そのためインストールする場合は有線LANが必要だ。
私は無線LANで接続時に導入に失敗してインストールに手こずったことがあるので注意が必要だ。
Raspberry Pi OS LITE 64bitのインストール
まずは事前準備としてRaspberry PiにRaspberry Pi OS LITE 64bit
を導入する。
Raspberry Pi Imager

OSを書き込むためにRaspberry Pi Imagerというソフトを使用する。
Raspberry Pi Imagerとは
このソフトは、Raspberry Piの公式ツールで、簡単にRaspberry Pi向けのオペレーティングシステム(OS)をSDカードやUSBドライブに書き込むことができるソフトウェアだ。
Raspberry Pi Imagerを使うと、Raspberry Pi OSやUbuntuなど、Raspberry Piで使用可能な複数のOSをリストから選んで、自動的にダウンロードし、書き込みができる。
ダウンロード・インストール

https://github.com/raspberrypi/rpi-imager/releases/tag/v1.7.5
上記のリンクを選択する。

imager-1.7.5.exe
を選択する。

ダウンロードしたimager-1.7.5.exe
を実行する。

Install
を選択する。

Finish
を選択する。
これでRaspberry Pi Imagerのインストールは完了だ。
SDカードをフォーマットする
SDカードの中身を消すためにフォーマットする。

OSを選ぶを選択する。

削除を選択する。

ストレージを選ぶを選択する。

自身が接続しているストレージを選択する。

書き込むを選択する。

はいを選択する。

続けるを選択する。
これでSDカードのフォーマットは完了だ。
OSを選択する
今回はRaspberry Pi OS 64BitのGUI版をインストールする。

OSを選ぶを選択する。

Raspberry Pi OS (other)を選択する。

Raspberry Pi OS Lite (64bit)を選択する。
OSの設定をする

Raspberry PiとPCを接続するための設定を行う。
歯車マークを選択する。

ホスト名
にチェックを入れる。
SSHを有効化にする
にチェックを入れる。
パスワード認証を使う
にチェックを入れる。
ユーザー名とパスワードを設定する
にチェックを入れる。
ユーザー名とパスワードを自由に決めて入力する。
Wi-Fiを設定する
にチェックを入れる。
自宅のWiFiのSSIDとパスワードを入力する。
ロケール設定をする
にチェックを入れる。
タイムゾーンはAsia/Tokyoに設定する。
キーボードレイアウトはjpに設定する。
保存を選択する。
OSを書き込む

ストレージを選ぶを選択する。

自身が接続しているストレージを選択する。

書き込むを選択する。

はいを選択する。

続けるを選択する。
これでSDカードへのOS書き込みは完了だ。
OpenMediaVaultのインストール
SDカードを挿してRaspberry Piを起動する。
そしてPCからSSHでRaspberry Piへ接続する。

コマンドプロンプトを起動する。

ssh user@raspberrypi.local
OSの設定で設定したユーザー名@raspberrypi.local
と入力する。

OSの設定で設定したパスワードを入力する。

ログインに成功すると、最終ログイン時刻などが表示される

sudo apt update
sudo apt update
と入力する。
アップデート可能なパッケージが表示される。

sudo apt upgrade
sudo apt upgrade
と入力する。
アップデート可能なパッケージをすべてアップデートする。
アップデートを行うことで古いパッケージを一新し、互換性の問題を回避する目的だ。
少々時間かかるので放置するのが安定だ。

wget -O - https://github.com/OpenMediaVault-Plugin-Developers/installScript/raw/master/install | sudo bash
上記のコマンドを入力する。
このコマンドを入力することで、OpenMediaVaultがインストールされる。
かなり時間がかかるので放置するのが安定だ。
ちなみに事前注意で言った通り有線LANでないとここでインストールが失敗する。

インストール完了後は自動で再起動が行われるためここらへんで画面が止まるはずだ。
IPアドレスの確認

そしたら再度コマンドプロンプトを起動し、sshでログインする。

ifconfig
ifconfig
コマンドでIPアドレスを確認する。
私の場合、192.168.0.8だ。
ここで確認したIPアドレスはメモしておく。
OpenMediaVaultにログイン

ブラウザを開き、URLにメモしたIPアドレスを入力する。
私の場合、192.168.0.8だ。
インストールに成功している場合はOpenMediaVaultのログインページが表示されるはずだ。

初期ログイン情報は以下の通りだ。
User nameはadmin
Passwordはopenmediavault

これでログイン成功だ。
便利な設定
ここからはOpenMediaVaultを使いやすくする便利な設定を紹介する。
無線LAN(Wi-Fi)に対応させる

sudo omv-firstaid
sudo omv-firstaidtと入力する。

1 Configure network interface
1番目を選択する。

wlan0
2番目のwlan0を選択する。
これが無線LANのことだ。

ipv4を使うか聞かれているのでYes
を選択する。

DHCPを使うか聞かれているのでYes
を選択する。

ipv6を使うか聞かれているのでNoを選択する。

WakeOnLanを使うか聞かれているのでNo
を選択する。

Wi-FiのSSIDを入力する。

周波数帯は自動で設定してもらうためauto
を選択する。

セキュリティ規格はWPA2を選択する。

Wi-Fiのパスワードを入力する。

ステルスSSIDか聞かれているのでNo
を選択する。

表示がバグっているがPlease wait …と表示されたら設定中だ。

successfullyと表示されたら設定完了だ。
これで無線LANでOpenMediaVaultに接続できる。
IPアドレスが変更されている場合があるのでifconfigで確認するとなおよいだろう。
日本語化

右上の人マークを選択し、Languageを選択し、日本語を選択する。

これで言語が日本語に変更される。
共有フォルダ
まずは事前にNASとして使用するストレージ(USBやHDDなど)を接続しておく。

左のタブの中にあるストレージを選択し、その中にある共有フォルダを選択する。

ストレージ名を入力し、ストレージを選択し、下部にある保存を選択する。

保留中の構成変更の右側にあるチェックマークを選択する。

はいを選択する。
これでストレージの準備は完了だ。
SMBを有効化

左のタブの中にあるサービスを選択し、その中にあるSMB/CIFSを選択し、設定を選択する。

有効にチェックを入れて、下部にある保存を選択する。

保留中の構成変更の右側にあるチェックマークを選択する。

はいを選択する。
これでファイル共有は完了だ。
ファイルサーバに接続

\\IPアドレス\ストレージ名

RaspberryPiのユーザ名とパスワードを入力する。

フォルダを開くことが出来たら成功だ。
まとめ
いかがだっただろうか。
無事にファイルサーバを構築することは出来ただろうか。
有線LANが必要という点で少々難易度が高いかもしれないが、その後無線LANに変更もできるため是非試してみてくれ。
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